『食のあるべき姿を追求する』を経営理念に掲げるエー・ピーカンパニー社。
主力の塚田農場の業績低迷で、マーケティングのテコ入れが急務に。今回のミッションは2019年12月の年末商戦時期の売上を前年対比115%へ伸ばすこと。年始から現状の把握・分析を開始し、同年4月よりマーケティング顧問に就任。さらにはマーケティング本部長も兼任し戦略の立案、組織の再構築、自走化を図ることで過去最高利益を実現した。
業績回復にマーケティングは急務であったが、 社内に知見がなく、採用も追いつかない状況だった
エー・ピーカンパニー代表 米山さん:
社内にマーケティング部はありましたが、店舗出身
のメンバーが主でした。業績とチームのテコ入れに
は、現場に入り込むパワーのあるプロのマーケター
が必要でしたが、採用は進まない状況。そんな時に
知人を介して森さんに出会いました。
はじめは、何度か会社の状況共有を行って、チーム
のヒヤリングをしてもらい、正式にどんな関わり方
をするのかを提案してもらいました。
過去、マーケティング本部長を採用しましたが残念ながら成果につながらない状況でした。今回も何名か候補がいましたが、スピーディに現場に溶け込み、現場を動かすパワーと、幹部候補とチームの育成に期待を感じ依頼を決めました。
経営陣、チームメンバーと1on1で現状把握 「他人事をやめる」まずはここから
森:最初は組織理解のため経営陣、関連部署、チームメ
ンバーになぜ今うまくいっていないのか、1on1の時
間をいただきました。
印象的だったのは、「会社が」「店舗が」とどこか
自分ごと化できていないことが気になり、顧問の私
がいうのも何ですが、チームに「他人事はやめまし
ょう」と強く言い続けることにしました(笑)。
2019年の年始から3ヶ月程度、組織理解と情報整理
の時間をいただき、マーケティング予算の最適配分、社内データ分析から施策立案、必要組織の方針ができました。
正式な顧問の提案は3月で、4月からマーケティング顧問としてジョインしました。事前に組織理解の機会をいただけたのは大変ありがたかったです。
実際に定めたマーケティング部の目標は以下です。



店舗出身のマーケティング部長と二人三脚
役割分担の明確化が目標達成のポイント

塚田農場マーケティング部長 田中さん:
顧問にもいろんなタイプがいると思いますが、森さ
んのやり方が結果的に当社には合ったと思います。
私もチームメンバーも店舗出身であり、マーケティ
ングについて学びたいと思う一方、教えてもらえる
人がいませんでした。
役割分担は、森さんが施策の方向性の決定を行い、
現場に強い私は施策の実行と関連部署との連携に
徹しました。
例えば、最も成果の出た施策の一つとして、「即予約の解禁」があります。
これまでの塚田農場では、常連や急遽来店したお客様のために、席を一定数確保した状態で店舗を運営していました。
解放すれば売り上げにつながりそうではあるが、常連への配慮やオペレーションの確率ができていないことから社内ではタブーになっていました。
森:
過去のデータを参照し、即予約の解禁は絶対に成果
が上がると確信が持てていました。社内でも何度か
議論に上がった施策のようでしたが、大号令はかか
っていませんでした。
実施する意義、オペレーションの整備を田中さんに
協力いただき、社長の米山さんからもメッセージと
して伝えてもらい、社内の共通KPIになりました。
クレーム4件、ダブルブッキングは20件程度発生し
たが、結果として、昨対で即予約は客数ベースで203%、予約全体で119%のびました。
売り上げが上がったことで店舗の理解を得られるきっかけとなりました。
田中さん)
もう1つの注力施策、来店からの顧客育成のためのアプリ施策も功を奏しました。
今までは、アプリの来店率がダウンロード数23万に対して1〜2%にとどまっていました。
この来店率を、30%に引き伸ばせないか、というのがチャレンジポイントです。
実際、事業部や店舗単位で設定した目標を毎週追いかけ続け、20%を超えるところまで行きました!ダウンロードも、店舗を巻き込むことで50万ダウンロードまで増えました。
アプリ自体のダウンロード数の伸び、さらに来店率のアップはまさにこれからの売り上げをつくっていく今後の柱になりますね。ここを掘り起こせたのは、未来の集客の観点でも大きかったと思います。
年末の目標を達成するため、とにかく見立てのいい施策を確実に店舗で実行してもらえるよう、田中さんと二人三脚で営業本部の会議で伝え続けました。
他にも、マーケティングと商品開発の連携強化のため、企画会議を去年の3倍以上入れてもらったり、スタッフ向けの講習会の落とし込みを入念に行ったり、調査結果を部長陣に共有したりするなど、マーケティングチームに準備の文化ができていきました。
苦節奮闘の約1年
2019年12月の利益は過去最高、自走するチームへ
米山さん:
本当に2人がワークしましたね。
秋以降、業績が回復傾向になり、2019年12月には
創業以来の最高利益をたたき出していました。
現在も(2020年2月時点)も業績は好調です。
店舗の売り上げが上がることで、会社の雰囲気もよ
くなり、即予約ともう一つの施策アプリのKPIはす
っかり社内に定着しました。
振り返りの質もどんどん向上し、マーケティングチ
ームが自走できる状態になりつつあるのではないでしょうか。
(この後も今後計画している新たな施策や予算配分の話で持ちきり)
森:
やはり最初の時点で組織を把握できたことは大きか
ったです。改めてありがとうございました。
売り上げを上げるために自分はここに来ている、と
いうことをチームに伝え続け、自分ごと化してもら
うために一緒に伴奏できた1年だったと思います。
店舗の営業の力があったので、アプリと即予約に注
力し売り上げを皆でつくることができました。
今回現場にどっぷり浸かるため、宮崎の農場にお邪魔したのですが、塚田農場の素材へのこだわりを実感しました。安いだけの居酒屋に負けない、価値を伝える施策勝負の方針も出すことができました。
現在も業績が好調とのことで、今後のさらなる躍進が楽しみですね!
ありがとうございました。
